門司港レトロハイマートを評価する
■ネガティブなイメージ

高層マンション建設計画発表時から現在に至っても(若干薄まってはいるようだが)、
門司港レトロハイマートには
「レトロ地区の景観を損ねる建築物」としてネガティブなイメージが付き纏っている。
レトロな街づくりを始めて間もない1993(平成5)年に、トリオ工業(株)が1918(大正7)年建設の旧三菱倉庫を突然解体し、
翌年跡地に高層マンション計画を発表してから、官民交えての景観論争が起こり、
1995(平成7)年福岡地裁の和議勧告により、マンションの外観を景観に配慮したデザインとし、
さらにより高層化すると共に、最上階を市の展望室にすることで決着したという経緯が、まだ記憶に新しいからだ。
その頃私は福岡市に住んでおり、新聞紙上でその経過を読んで知っていたが、
当時はやはり感情的に住民側に立った見方をしていた。
また、旧門司税関や国際友好記念図書館などの建物を被写体(主題)として写真を撮る場合、
その巨大さ故に、あらゆる場所でフレームに入り、レトロハイマートは雰囲気を壊す邪魔者として扱われている。
黒川紀章氏が景観に配慮して設計したとはいえ、やはりグレー一色の構造物は、
まわりにあまり高い建物が無い門司港では目立ち、被写体のもつ魅力やその雰囲気を損ねてしまいがちになることに対して
文句も言いたくなる気持ちは私にも分からないではない。
逆に言えば、レトロな建物群が驚くほど小さいことに気付かされるのだが・・・。
(続く)
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